端午の節句の兜はお下がりでも良い?縁起が良くないってホント?

Googleアドセンスによる広告を含みます。
季節のこと

5月5日は男の子の健やかな成長を祈る「端午の節句」。一般的には鯉のぼりや武者人形、兜などを飾ってお祝いをしますよね。

兄弟がいたり、親戚や友人に男の子がいたりすると、兜のお下がりを打診される機会もあるかもしれません。

そこで気になるのが、「兜は本当にお下がりでもいいのか?」ということですよね。端午の節句に兜を飾る意味もふまえて解説します。

スポンサーリンク

端午の節句の「兜」がお下がりじゃダメな理由

兜のお下がり、はっきり言うとNGです!

もともと端午の節句に飾る兜や五月人形には、子供の身代わりとなって穢れや厄災を引き受けるという役割があります。

お下がりをもらうということは、もともとの持ち主の厄災までもらってしまうことになります。親戚や友人はもちろん、子供の父親のものであっても兜のお下がりは避けたほうがいいでしょう。

兜のお下がりは厄を引き継ぐ!

端午の節句の兜は、子供一人につきひとつが鉄則。次男や三男がいても、長男のものをその子に引き継ぐことはできません。

お下がりは元の持ち主の厄を子供に引き継ぐということになるので、縁起がいいとは言えないないですよね。

子供が男の子ばかりで家に飾るスペースがない!という場合でも、小さなものでもいいので必ずひとつずつ用意してあげましょう。

ただ、最近は「父親が大切にしていたものを息子が引き継いでいく」、というポジティブな考え方もあるので、家庭での考え方によるのかもしれません。

父親が大人になるまで大きな病気やケガをしたことがなかった場合は「成長を守ってくれた強力なお守り」なので縁起がいい、という考え方もできますよね。

縁起がいい・悪いというのはあくまでも「迷信」であり、根拠があるわけではないので、とくに若い世代では気にする人が減ってきています。

パパが大切にしてきた兜や五月人形を子供のものと一緒に飾ることはまったく問題なく、むしろ物を大切にする親の姿勢は子供にいい影響がありますよ。

使わなくなった兜はどうすればいい?

お下がりができない兜や五月人形ですが、子供が大きくなったら飾る機会もなくなり、扱いに困ります。そんなときは、神社やお寺で人形供養をしてもらえますよ。

子供を今まで守ってくれた兜を粗大ゴミとして処分するのはなかなかできませんよね。手放すときは、感謝の気持ちをこめて適切に供養しましょう。

「五月人形は何歳まで飾る」という決まりはないので、保管や収納に問題がなければ、子供が独立して孫が生まれたとしても毎年子供のために飾り続けるのもOKですよ。

端午の節句の「兜」の由来とは?

兜とは本来、戦場で武士の命を守るもの。端午の節句の兜も、子供の厄を引き受けて命を守るお守りとしての役割を持っています。

鯉のぼりと兜の関係

端午の節句といえば、兜とともに飾られるのが鯉のぼり。鯉のぼりは「外飾り」、兜や武者人形は「内飾り」とも呼ばれます。

鯉のぼりはもともと武家の習慣で、跡継ぎの男の子が生まれたことを周囲にアピールするものでした。今と違って、跡継ぎの男子がいることがとても重要だったためです。

また、鯉のぼりには滝を登った鯉が龍になるという中国の「登竜門」の故事から、男の子の立身出世を願う意味もあります。

一方で内飾りとは「家の中に飾るもの」なので、鯉のぼりとはちょっと役割が違います。

切実な願いが込められた兜

跡継ぎアピールと立身出世を願う鯉のぼりに対して、内飾りの兜は子供の健やかな成長と「病気や災いから子供を守ってほしい」という親の願いをこめて飾ります。

端午の節句の時期はいわゆる「季節の変わり目」で、梅雨入り前の急に気温が上がる季節で病気になりやすく、昔は幼い子供が命を落とすことが多かったために「厄除け・厄払い」の行事として始まったものでした。

昔の5月は「毒月」といわれるほどで、縁起を担ぐために菖蒲(しょうぶ)やヨモギの葉を門にさしたり、精のつくものを食べたりして健康祈願をする習慣が始まりました。

この厄払いの習慣が後に戦場で武士の命を守る鎧や兜と結びつき、端午の節句には武者人形や兜などを飾って子供の身を守るお守りとして飾られるようになりました。

武具ではなく神仏の力を借りる「正装」

戦場で武士の命を守るもの、といっても端午の節句に飾る鎧や兜は実は実戦向きのものではありません。

これは儀式での正装であり、神社やお寺に奉納されている甲冑(かっちゅう)のような、デザイン重視のものです。

実戦向きの兜ではなく、神社やお寺にあるような儀式で使用する兜なので、神仏の力を借りて子供を守るという意味もありますよ。

武家では端午の節句に鎧や兜を庭に飾り、神さまを招くという習慣もありました。

まとめ

本来の意味を考えると、端午の節句の兜はお下がりをせずに一人にひとつ用意するのが正しいでしょう。

ただ、縁起を担ぐのはあくまでも迷信なので、気にしない場合はお下がりをしても問題ないかと思います。

子供が幼くして亡くなってしまうことが多かった時代、男の子の健やかな成長と厄払いのお守りとして飾られるようになった兜には親の切実な願いがこめられているもの。

兜のお下がりをする・しないに関わらず、子供が元気に育つようにという気持ちをこめてお祝いすることが重要かもしれませんね。

 

この記事を書いた人
花子

花子です!
整体師の夫と2人の娘と暮らす30代のワーママです。
私が日常で感じたことや得したこと、これは伝えたいと思ったことを、丁寧に伝えていきたいなと思っています。

美容と健康も意識しつつ、仕事と家事の合間にいかに自分の時間を作るのかが今の私の課題です。

花子をフォローする
季節のこと育児のこと
スポンサーリンク
生活の玉手箱

コメント

タイトルとURLをコピーしました